10月29日から31日

29日金曜日。
いつものように要町の麺舗十六で油そばを食べようと思っていたのだが、先週借りた映画二本『めざめ』『パンズラビリンス』のうち、『めざめ』のほうを見終わっていないので午前中から見始める。
横目でチラチラ見ているうちに終わる。
いそいそと要町まで出かけていくと、油そばは終了していた。
つけ麺を食べるか否かで5秒ほど迷ったが、今日はらーめん大のほうで食べることにしてコーヒー豆「優」に行く。
ブラジル300g購入。
ゲオでDVDを返却して、『卒業の朝』『ジェイン・オースティン』『センチメンタル・アドベンチャー』を新たに借りる。
池袋駅までの途上でらーめん大へ。
しょうゆラーメン、野菜まし、ニンニク、あぶら。
野菜が茹でたてでシャキシャキしていたので得した気分になる。
その先にあるドトール網野善彦『日本社会の歴史(上)』をすこし読む。
相変わらず全然進まない。
池袋駅の地下道を東口方面に歩いて、リブロへ。
今日マチ子さんの『cocoon』を探していたのだが、置いていないのでジュンク堂へ行く。
ジュンク堂には15冊も置いてあった。
えらいぞ、ジュンク堂
内田先生の『街場のメディア論』も購入。
王子に帰り、駅前のドトールでまずは『cocoon』から読む。
戦争物。
これ書くの、大変だったろうな、というのが第一の感想。
僕もすこし戦争について書いたことがあるけど、書いているあいだじゅう、他の活動にほとんどエネルギーを割けなかった。
それが15回ぶんある。
すごいことだな、と思う。
その後帰宅して、『街場のメディア論』を読む。
後半でなぜか大爆笑。
先生は「自分と同じような考え方をする読者を一人でも多くする」ために書いている。
僕は自分と同じような考え方をする読者は特に欲しくない。
僕は本当に自分の書いたものを誰かに読んで欲しいのだろうか、ということについて考えて、特に結論も出ないまま寝る。
土曜日はたくさん寝た。
雨が降っていて、タバコを買いにすこしだけ外出して、そのときついでに鍋の材料を買って、晩に鍋を食べる。
小説家になることを断念することについて考える。
その途端に、自分がなんのために生きているのかわからなくなって考えるのをやめる。
日曜日に、知り合いのじーちゃんの民謡の発表会を見に行くことになっていた。
目覚ましをかけておいたのだけど、気付くこともなく、起きたときにはじーちゃんの発表の時間は終わっていた。
起きてすぐにじーちゃんから電話があって、まあお茶でもしましょう、という話になって、両国に出かける。
2時ごろ会場に着いて、一時間とすこし民謡やらかっぽれやらを聞き、踊りも見たりする。
石川さゆりの「風の盆恋歌」に合わせて踊っていた70歳くらい(たぶん)の女性がとても色っぽくて驚く。
4時頃に会場を出て、じーちゃんと缶コーヒーを飲みながらちょっとお喋りしてお別れする。
つけ麺やで大盛り(440g)を食べて、ベローチェでアイスコーヒーを飲みながら村上春樹アフターダーク』を読み終える。
「意識」についての小説だ。
ということまではわかるのだけど、やっぱり村上春樹は難しい。
うちに帰ると奥さんは僕が外出したときの状態で寝ている。
起きてきて、昨日の鍋でうどんを煮て食べたりしているうちに目が覚めてきたらしい。
僕はなんだかやけに悲しい気持ちになっていたのだけど、『鋼の錬金術師』と『アフターダーク』について奥さんと議論を交わしているうちに少しだけ元気になる。
その後伊藤計劃のブログを読んでいるうちに寄り道した山形浩生のサイトの『アイアンマウンテン報告』の解説だの『アメリカ大都市の生と死』の後書きだの『知的独占反対論』だのを拾い読みしてるうちに朝四時ですがな。